夜勤
夜勤のあとにちょっと起きていてＣＲＢの予約をして18時間寝ました。なんでそんなに疲れていたかと言うと、昨日の夜勤は踊りっぱなしだったのでした。
- しょっぱなから寝たっきりの患者さんが眼球が左方変位としちゃって血圧上がりすぎて眼球出すぎて血走っているし、痙攣しすぎちゃって血圧の音も取れないけど（多分上が２００ぐらい）どーすんのこれ？ とか思ったけど、先生に報告したら「これ以上することもないしねー」ということで終了！ それで終了！ 頭だけ上げて様子見たりしてました。
- アル中が担ぎ込まれて点滴打った後眠り込んでしまったために「明日も仕事だからこのまま入院させてほしい」と付き添いの友人にくどくどくどくど言われ、その間もてんてこ舞いだったためにキレた私が「ただの酔っ払いは入院の適応じゃないんだーっ！ 税金使って救急車で運ばれてきた*1上に健康保険使って入院なんて何考えているんだバカもんが！」と説教。
- 「夕方から胸が痛いんですけど…」とふらふら来た若者が、思いっきり気胸。ビンゴ。もっと早く来ないと死ぬよ、アナタ…。医者もちんたらやらないでもっとガツンと勢いよく肺に管を入れんかい！ ぐずぐず時間ばかり食いやがって…。
- 「私は2時までに仕事を終わらせてテレビ見ます！ 休憩室でテレビ見るから！」と宣言して凄い迫力で3時までの仕事を終わらせたら、2時ぐらいに救急車で過呼吸の女の子が担ぎ込まれることに。先輩が「1、1分でもテレビ見ていったら…？？」とかなり同情してくれました…。
- 私がテレビも見ないで暖かい表情で迎えたというのに、その過呼吸はヒステリー性のものであり、あげくに過呼吸はすでに収まっているから帰ってくれと言ったら、「こんなに不安だから体が動かせない」と訳わからないこと言い出しやがって、そんなに意識がはっきりしているなら脳神経の病気じゃなくてむしろ精神科に行ってください夜中に救急車呼ぶなバカ女がっ！ 1時間ベッドにしがみついて泣き叫ぶ元気があるなら帰れ。→その後警察に通報し、精神科に転送。
- テレビも見れずにラウンドをしていたら、夜仲には何ともなかった患者の呼吸状態がおかしく、肺音もおかしかったために急遽レントゲン撮影しモニター装着→すでに下顎呼吸*2が始まっている感じ→医者と家族に連絡→家族が「じゃあご飯食べて準備してから行きます。」とのんきなことを言い出すので「間に合わないから早く来てください」と叫ぶ→ハートレート*3はすでに40台→あーこのまま死んじゃうなー（家族希望で何も延命処置はしないことになっている）と思いつつ他の仕事をまいてまいて終わらせておく→あんなに言ったのに1時間経っても家族が来ないのでもう一度電話をするとまだ家にいて「あーいま準備していて」「もう出ないと本当に間に合いませんよ」と会話する（超近所なのに…）→モニターはフラット*4だけど家族来ないし…。
- 大き目の地震があって病院中を確認。スタッフも何人か遅刻するかも…と青くなる。
- 朝の7時にホステスさんが飲みすぎて倒れていると救急車が来る。「私飲みすぎて肝臓ガンになっていると思うの…絶対…」と号泣。そんなに覚えがあるならもっと酒を控えて早く検査に来てください。てかその前にもっと段階があるからさー。貧血なのはご飯を食べないせいだと思います。
それ以外にも先輩（先輩は先輩で、重症患者や手術後の患者とか数人受け持っているために私が主に外来を受け持っていた）が私がどうしても手が空かない時に対応してくれた事では、先輩の受け持ちの患者さんが心筋梗塞起こしたり、夜中にから揚げ定食食べて胸やけがするという患者が救急車で担ぎ込まれたり、おじーちゃんが死んだ奥さんを背負って夜中に病院に来たり（本当です）してました。愚痴になるからあまり言いたくないけど、私はこの救急受付する外来以外に、軽症とはいえ患者20人ぐらい受け持っております（先輩は30人ぐらい）。その20人の朝晩のバイタル測定と処置（血糖値測定・インスリン注射・2時間毎のオムツ交換に体位交換・採血・創部のガーゼ交換・翌日の検査の前処置・その他）を行い、ほぼ1時間毎の救急車を受け入れております（そして救急の患者は病気以外のトラブルを必ず持ち込んでくる）。しかし今回はいつにもましてひどかった…こんな夜勤、絶対給料のわりにあわないと思うの。さすがに同情したのか、多分遣り残した事がいっぱいあると思うけど、朝出勤した先輩たちは「いいよ、やっておくよ」と言ってくれました。うん、もう甘えることにするよ…。この話を友人にすると、「あいかわらずの野戦病院ぶりだね」と言われました。私、病院てこんなところだと思っておりましたが、いつも思っていたけど他はもっと楽で穏やかな夜勤てあるよ、とさらに言われました。
